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――嵐の夜は女を抱け。

[1回休載したんで承前々]バタンと店の扉がしまったところで、もう6時すぎだし店のシャッターは開けっ放しでいいよな(いちいち閉めるのも面倒だし)と半ば投げやりな気持ちのシオールンです。だってマスターが来ねぇんだもんと、困ったときは人のせいモードに突入したシオールンですです。言うまでもないことですが、そもそもの原因は僕が店で寝てしまったことにあるわけで、悪いのは僕です。一方バタンと扉をしめて出ていったのはピザ屋のお兄さんです。届いたばかりのクォーターイタリアーナが目の前にあります。ピザの生地は「薄いやつ」。もうお店のものに手を出すわけにもいかなかったんでウーロン茶も注文してみました。空腹を我慢できず「いろいろ考えた結果」がこれです。さすがに(昼間のように)勝手に食材と厨房つかって料理したらイケナイような気がしました。この熟考の中でポイントとなったのは(というか僕を悩ませたのは)、マスターが店に現れるタイミングで、例えば勝手にまた料理をはじめたとして、フライパンか何かを僕が振っているときにマスターが来たらどうなるのか、例えば運良く料理をさっさとすませたとしても僕がそれを食べてる間にマスターが来る可能性も十分考えられるし、再び証拠隠滅まで切り抜けられる可能性もないとは言いきれないけどちょっと危険かもしれない……などなどいろいろ考え逡巡した結果が、カウンター上のクォーターイタリアーナ(生地は薄いやつ)とウーロン茶です。もちろん電話でピザを注文した直後にマスターが店に来る可能性も考慮に入ってますが、それはそれで何だか堅実なような気がしました。「いや、ちょっとお腹減っちゃったんで」みたいな。あたたかいピザを頬張りながらも、もはやマスターがいつ来るかわからない状態でまったく落ち着けないのですが、この先どうなるのかを話すとまた長くなりますので、今回もこのへんでやめときます。

さて。
こないだの書き込みに続き、きょうの記事の(衝撃的な?)タイトルのことをまた書きます。前回に引き続いてになりますが、今夜のタイトル「――嵐の夜は女を抱け。」は、今夜の記事(本題)とはまったく関係なくって、ただ僕がいろいろと単純だというところに話は結びつきます。これこそまた別の話だ、ということになってしまうのですが(某作家さんスミマセン)、かいつまんで書いてみますと、今週はじめの編集部の席替えの際、荷物を整理していたとき久しぶりに目にした雑誌でこのことば「――嵐の夜は女を抱け。」に出合ったのです。時間ができたときにゆっくりじっくり読もうと思ったまま読めずにいたその雑誌に掲載されていた随筆のなかにこれがありました。ある作家さんによるものです。美しい文章のなかで、このことばがふっと浮かび上がって僕のこころに響いてしまいました。……か、格好いい。で、そう言えばこないだ台風が来ていたな、「嵐の夜」だったな、うーん……といろいろな想いに耽ってしまったので、そのときの覚書として、今夜の記事のタイトルにしてみました。名随筆にはこういう読む人をシビレさせるひとこと(一文)があるように思います。この話は以上です。とりとめのない話でスミマセン。

新刊ラッシュ!.JPGところで。
実はきょうはここからが本題です。
まだ続きます、よろしくお願いいたします。
ともかくみなさま左をご覧ください。きのう編集部に届いたできたての「新文芸の新作」見本4作品です。
きょうのWEBきらら更新をチェックしていただいたみなさまは、もうご存知かもしれませんが、7月後半は新文芸の新刊ラッシュです。左の4作品のほかに、もう1作品刊行されます。先月、書店員さんインタビューにゲストとして登場した平山瑞穂さんの『株式会社ハピネス計画』です。こちらの作品は、まだ見本ができていません。おそらく来週あたり、サンまる子がここでアツい紹介をしてくれると思います。
で。舞い戻ってこの4作品です。
詳しくは新文芸の本コーナーをご覧いただければ一目瞭然なのですが、それでも書かずにいられないのがシオールンですです。

まず左上。山田あかねさんの書き下ろし長編小説『しまうたGTS(ゴーイング・トゥ・サウス)』です。「ゴーイング・トゥ・サウス」とあるとおり、主人公が東京から日本最南端の島へ向かう、疾走感たっぷりのロードノベルです。なぜ主人公は南の島へ向かうのか――物語の世界にどっぷりつかれる要素が満載です。
つづいて右上は、井上荒野さんの『ズームーデイズ』です。「きらら」で連載されていたこの作品が、いよいよ単行本として刊行されます。今回の刊行にあたり、より緊張感の溢れる仕上がりになっています。ズームーとカシキ、ふたりの間で揺れ動く、「私」の厄介で危険な恋愛模様が丁寧な筆致で綴られています。
そして、メタルな帯が眩しい下の2作品は、藤谷治さんの『いつか棺桶はやってくる』と『またたび峠』です。「きらら」で連載していただいたこの2作品を、自身の初期到達点となる異色の二部作(つんつるてんの男ver.1&ver.2)と位置づけられ、単行本として同時刊行されます。もちろんどちらも読み応え十分の“これぞ小説”です。

来週の中ごろには、この4作品が、書店に並びます。新文芸ドトウの新刊ラッシュです。夏休みの読書タイムにぜひみなさまに読んでいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【おまけ】
あっ!.JPG
連休中のある夜、会社の近所を散歩していたら、
通りかかった神社でちょうど、お祭やってました。
ちょっと覗いてみると、見覚えある社名の提灯が!
かんぱーい!.JPG
で。散歩が終わったら、のど渇いたんで乾杯です。
夜のお散歩(「ヨルサン」と呼ぶ)シリーズです。

*きょうできらら編集ブログ開設2周年です!

投稿者 シオールン : 2007年07月20日 19:10